絵本紹介#2『にげてさがして』

テレビやネット、SNSで悲惨な映像や悲しみと怒りを訴える方々を毎日見るようになってしまった。胸がグッとなる。言いがたい悲しみが雲の如く包まれてしまった地球。

先の震災を経験した身として、自然災害とは全く異なるものであることは明白で、これ以上被害が広がらないこと、戦争のない世界になることを祈っております。

『にげてさがして』ヨシタケシンスケ

個人的に絵本界のスターであり、仏教マインドも抽出できるようなメッセージ性を持つヨシタケシンスケさんの絵本をご紹介します。

この絵本というより、ヨシタケシンスケさんの絵本に共通するのが子ども向けという名の大人の凝り固まった思考を柔らかくしてくれるメッセージが込められています。(込められていると思っています)

中には、『ヨチヨチ父』といった子どもを持つお父さんとそのお母さんにとても共感する絵本もあります。

ここでは『にげてさがして』という絵本をご紹介します。1人の男の子が私たち大人が1度は経験したことのあることに直面しながらも、とてもシンプルに解決するお話です。

その解決策はタイトルの通り「にげて」「さがす」。でも、簡単にできない…その裏には「石の上にも三年」、「我慢することも大事」、「私の時代はね…」など、様々な外的な押し付けがあるのだと思います。いわゆる、「呪い」です…(笑)

この絵本では自分が押し潰されてしまう前に、有限な存在である自分に気づき、生きづらい世の中を少しでも笑顔で過ごしてほしいというヨシタケシンスケさんの想いがあるのではないでしょうか。

全て私見でありますので、気になった方はぜひご一読してみてはいかがでしょうか。大切な人にプレゼントも素敵だと思っています。

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