脚下照顧

台風が東北地方にも近づいていることもあり、雨が窓を叩く音を聞きながら、文章を書いております。

暑くも、寒くもない空間に包まれ、「贅沢な時間だな〜」と感じております。

保護者の方からの一報

以前にも書きましたが、7月、8月の夏休みを利用して、地域の親子坐禅会を行いました。

子どもは2歳から中学生、そのお父さんお母さんも静寂な時間を共に過ごします。坐禅の前には、「無常ってなーに?」、「お盆ってなーに?」といった知っているようで一歩踏み込めないような内容を子どもに親しみのある言葉でお話しました。

その後、小学校低学年の男の子のお子さんがいる保護者の方からご連絡をいただきました。

「息子が坐禅会の作文を作ったので見てください」との一報です。

親子坐禅会の作文(一部引用)

ちょっと うれしいおはなし

ぼくが よいおこないをすると

ごせんぞさまが よろこぶんだって

てんごくのじいじ みていてね

ぼくはもうわるいことをしないよ

しないように がんばるよ

じいじ もうげんきになったかな

また あいたいな

脚下照顧(きゃっかしょうこ)

よく禅宗のお寺の玄関に「脚下照顧」という言葉を目にします。

玄関にあるということもあり、単に「履物を揃えなさい」という言葉ではありません。字面だけ追うと、自分の足元を照らし顧みるわけですが、我が身を振り返るという意味になります。

振り返って終わりでは何の意味もありません。振り返り、自分の誓い・約束なる請願をたてるのです。その請願に対して、及ばずながらでもその方向を向いて少しでも近づくことが脚下照顧の真意と解釈しております。

また、自分が今ここにいるというのはご先祖さまがあってのこと。その意味も含まれているようにも思います。

まさにこの作文が脚下照顧の生き方全てを伝えてくれています。私が説明するよりもわかりやすく、気持ちが伝わります。とても素敵な作文です!

親子坐禅会に参加してくれたこと。作文を書いてくれたこと。ご連絡いただいたこと。

感謝いたします。

 

 

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