ハワイのお寺

これまでシンプルなお粥を作ることが多いですが、最近挑戦しているのが、台湾粥です。シンプルなお粥と比べて、鶏がらスープや干しエビ、生姜などを使って、作ります。中には、ネギを入れるレシピや生姜を千切りではなく、細切りで入れるレシピなど様々あり、挑戦を重ねている現状です。

海外の曹洞宗のお寺はどこにある?

曹洞宗の国際布教の歴史は1903年にペルーやハワイから始まりました。初めて曹洞宗の布教師が訪れたのは、現在のハワイのワイパフやカウアイという地があるオアフ島でした。この土地では農耕移民としてやってきた日本人がサトウキビの栽培・収穫を主に仕事として、働いていました。当時の布教師は、各地の職場、いわゆるプランテーションで働いている日本人家庭を訪問し、慰問することが仕事でした。そのため僧侶は、現在の「布教師」ではなく、「慰問師」と呼称され、その後、時代の流れとともに移民者同士のコミュニティから日本の伝統や慣習を行い、受け継いでいきました。それに伴い、仏教寺院は日本語学校を併設したりするなど、地域の需要に応えていくようなかたちで広がりました。

現在では、曹洞宗国際センター、ハワイ、北アメリカ、南アメリカ、ヨーロッパにそれぞれ国際布教総監部を置き、仏教や曹洞禅、ZENの教えをわかりやすく伝えることに努めています。

国際布教総監部は全4カ所それぞれ管轄する地域内における宗務の統括をしています。
ハワイ国際布教総監部はアメリカ合衆国・ホノルル市内
北アメリカ国際布教総監部はアメリカ合衆国・ロサンゼルス市内
南アメリカ国際布教総監部はブラジル共和国・サンパウロ市内
ヨーロッパ国際布教総監部はフランス共和国・パリ市内
にそれぞれ事務所を置き、国際布教総監を中心に、現地宗侶とともに様々な活動をしています。

(https://www.sotozen-net.or.jp/propagation/kokusaifukyo)

ハワイのお寺事情

今回、7月21日から7月28日までハワイのオアフ島のお寺に伺い、ハワイのお寺の状況をお聞きしました。お伺いしたお寺は、

両大本山ハワイ別院

ワイパフ太陽寺

東本願寺ハワイ別院

 

アイエア太平寺

ワヒアワ龍仙寺

その他にも、日系人のお墓があるマキキ墓地やパンチボウル(国立太平洋記念墓地)、戦艦アリゾナとその乗組員を追悼する慰霊施設のアリゾナ・メモリアル、1900年代の砂糖農園を再現したハワイ・プランテーション・ビレッジなどに行ってきました。

その中で、特に興味深いものは「盆踊り」です。ハワイでは、「BON DANCE」と呼び、8月くらいになると各お寺で盆踊りが行われます。その盆踊りというのが、日本の「福島音頭」や「東京音頭」、「炭坑節」の他、「ポケモン音頭」も流れており、誰でも輪の中に入り、踊ることができます。音楽がわからなくても、踊りがわからなくても、中央にいるベテランの方を真似て踊ります。何も知らない私が入っても、違和感なく踊れたのでとても開放的な空間でした。人が多いこともあり、凄まじい熱気と盛り上がりをみせ、人種も信条も年齢も関係なく、踊り楽しむ雰囲気は地域に愛された行事とお寺なのだと感じました。盆踊り後は、そのまま歩いて15秒くらいの海に行き、それぞれの大切な人を思い灯籠流しをします。(写真はハレイワ浄土院)

 

 

     

ハワイから学ぶお寺の意義

ハワイのお寺はよく日本で言われる檀家制度ではなく、メンバーシップ制度で成り立っています。そのため一人一人がお寺に対して交流があり、家という括りではなく、個人で関係が深くあります。

一方で、お寺は地域のために活動し、出来るだけ多くの人に対して、利益があるように、そして持続可能なように運営していきます。下の写真でも、お寺の場所を開放して、そろばんやくもん、剣道、柔道を今でも行なっています。在籍する僧侶もくもんの先生として携わっています。

最後にハワイ国際布教総監 駒形宗彦師はお寺に存在意義についてこのように語っています。

お寺が生き残るには檀家だけでなく、地域社会に必要とされなければならない。地域の役に立たないお寺は存在価値がないのです。

(https://www.youtube.com/watch?v=B21CqAAEvEA&t=71s)

 

まさに言葉通りだと実感した研修でした。今以上に、必要されるようなお寺、そして興味を持っていただけるようなお寺へと活動していきます。

ハワイのお食事

ハワイの食事を少しのせますね。全部美味しかったです!

 

 

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