生死事大、無常迅速

7月になり、早いもので今年ももう折り返しを過ぎました。この前まで桜が綺麗だったのに…という思いが残る中、梅雨明けをしているところもちらほら出てきているようです。
今日はそんな光陰矢の如し、時節流れることについて、タイトルにもあります「生死事大(しょうじじだい)、無常迅速(むじょうじんそく)」という禅語をご紹介します。
まず、お寺や修行道場には木版(もっぱん)という木で出来たものがあります。また、私は見たことがありませんが、金属でできているものもあるようです。
修行道場では、この木版を朝起きる時、坐禅の始まり、お説教の開始などを知らせるために鳴らされます。
それがこの木版です。
- 白大衆・・・大衆(修行僧)に申す。
- 生死事大・・・生死は事大にして
- 無常迅速・・・無常迅速なれば
- 各宜醒覚・・・各々、宜しく醒覚して、
- 慎勿放逸・・・慎んで、放逸なること勿れ
意味は
私たちにとって、生死の問題は避けて通ることのできないものです。またこの世の中は無常であることを真に事解し、自分自身も無常であることに気付き、日々の修行(生活)をいたずらに過ごさないように。(私訳)
という意味に解釈しております。
確かに過去の桜も綺麗ではありましたが、過去に浸り過ぎず、今という時間を大切に味わいたいものです。
今、ふっと窓から外を見ると鮮やかな青い色の紫陽花が綺麗に咲いております。