海の向こうのZENを求めてPart 1

気仙沼の海が夏の光を跳ね返し、揺れる波が加わって、海面はキラキラと輝いています。
湾に浮かぶウミネコも、どこかのんびり。そして、私もこのブログの締切を忘却し、まったり。
そんな風景を眺めながら、今日もゆるりと書いています。

海外研修

ブログのタイトルに「海の向こうのZENを求めて」とありますと、ZEN?仏教であれば、日本へと伝わった経路から「中国」あるいは「インド」か!?と思う人もいるかも知れませんが、今回はアメリカのサンフランシスコに行って参りました。

以前にハワイのお盆・盆踊り(Bon dance)やお寺と地域(メンバー)の関係を調査・研修した際に、同じアメリカ本土のZENやお寺にも興味を持っていました。そこで今回、前職の曹洞宗総合研究センターの先輩からご縁をいただき、行かせていただきました。

ただ研修を共にする3人で極力、費用を抑えたいという思いは口に出さずとも軌を一にしていました。そのため一度台湾へ向かい、サンフランシスコへ。(5万円ほど安くなりました)

台湾の滞在時間で、台北市にある東和禅寺を訪れました。

台北のにぎやかな通りから、ふと一本裏道に入ると、空気がガラッと変わる場所があります。そこにひっそりと佇むお寺があります。看板には「東和禅寺」とやさしい筆文字。

少しだけ緊張しながら門をくぐると、そこには細い小道と緑のトンネル。ビルに囲まれた都市の中なのに、ふっと空気が変わるのがわかります。木漏れ日がちらちら揺れて、風が草を撫でる音しか聞こえません。

ゆっくりと石の道を歩いていくと、「禅」の字が刻まれた灯籠が迎えてくれます。

実はこのお寺、1910年(明治43年)に、日本の曹洞宗の大本山の台湾別院として建てられたました。
立派な七堂伽藍(ざっくりと言えば、お寺のフルセット!)が建てられ、日本から来た曹洞宗のお坊さんたちが代々お務めしていました。

その後、観音堂も新たに建てられましたが、戦後の1945年、台湾での社会の大きな変化の中で「接収(国家などが所有物を取り上げること)」というかたちになり、名前も今の「東和禅寺」へと変わりました。

     

時代の流れを越えて、静かに、そしてしっかりとこの場所に根を張っているお寺でした。

サンフランシスコは次回からご報告いたします。

最後に台湾でいただいたご飯をのせさせていただきます。

 

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