絵本紹介#8『あんなにあんなに』

あっという間に1月が過ぎました。あっという間に2月も過ぎるのでしょうか。あっという間に人生が終わってしまうのでしょうか。諸行無常の世の中を感じ、「死」を見つめることも有意義な時間ではないかと深夜に静かな部屋の片隅でおもいをめぐらしていました。
さて、今回は絵本紹介#8です!ヨシタケシンスケさんの絵本が素敵過ぎて、今回も選んでしまいました。
『あんなにあんなに』ヨシタケシンスケ ポプラ社
心の移り変わりや子どもの成長などの移ろいゆく日常を対比させながら、おもしろおかしく、時に感慨深い気持ちにさせてくれる絵本です。
お母さんと子どもの関わりをシーンごとにピックアップして、「あんなに〇〇だったのに…もう〇〇!」の構成が始まりから終わりまで続きます。そこには子育てあるあるがふんだんに散りばめられ、つい読みながら頷いてしまいます!
ひとつだけ、ネタバレをしますと、「あんなに「おなかすいた」っていったのに もうこんな(ご飯をたくさん残しているイラスト)」。うんうん(頷き)。こういった内容ですので、頷きっぱなしです。
1つひとつのシーンで感じるところは、時間の移ろいによって様々な変化をもたらし、以前までの状況や心境とは異なっているということです。以前までの状況に執着せず、さらにいえば諸行無常の理を理解し、今という時間を存分に生きる。
振り返れば、子育ての思い出たちがたまらなく愛おしく、かけがえのない時間だったのだと感じます、一方で、子どもと一緒に過ごしている”今”という時間がすべてだと教えてくれる一冊です。