絵本紹介#7『ゆすってごらん りんごの木』

明け方の寒さで朝の初動が鈍くなっていることを実感している今日この頃です。同時に毛布の心地良さも身にしみて感じております。12月には布団から出てこないのではないかと不安になりました。

『ゆすってごらん りんごの木』作 ニコ・シュテルンバウム 訳 中村智子

子どもに物語を一方的に聞かせてしまっている絵本の時間。子どもにとって、楽しいのかどうか不安になる絵本の時間。子どもが飽きていると感じて、誇張し、おそらく作者の想定するキャラクターの性格から大幅に逸脱してしまう絵本の時間。

様々な絵本を手に取る中で、『ゆすってごらん りんごの木』は大人も子ども楽しめる絵本です。この絵本の特筆すべきは、体験型絵本!

「さぁ、ほんをふってみよう」「さぁ、ふーって ふいて」「ほんをしずかにとじて」

といったように、その絵本の場面の状況に応じて、実際に行動します。その行動の結果が次のページにあらわれ、ページをめくる楽しさがあります。

実際に子どもと読むと、はしゃぎながらもその場面で適切な行動して、誰かの役に立っている感覚を味わえているようです。動物や植物、宇宙飛行士のお手伝いができ、まるで絵本の世界に自分が関わっているような気持ちが嬉しいみたいです。

子どもが目をキラキラと輝かしながら、見る絵本。それを見る大人が1番嬉しいので、この本をおすすめします!

 

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